偏愛断簡集

徒然なるままに綴る。

2018-06-25から1日間の記事一覧

第3篇:思春期の形態変化

思春期の到来とともに、幼児期の性生活を最終的な正常形態へと移行させる変化が始まる。性欲動はこれまで自体性愛的であったのが、性対象を見出していくのである。性欲動はこれまで一つ一つの欲動や性源域から性活動を行なっていた。これらは互いに関係を結…

第2篇:幼児性欲

性の欲動に関する通俗的な意見に、幼児期には性の欲動は欠けていて思春期になって初めて目覚めるもの、という主張がある。これは単純な間違いであるだけでなく、性生活の基本的事情についての私たちの無知もこの間違いに由来するものである。 新生児は、性欲…

フロイト「性理論のための3篇」第1篇:性的異常

このところ心理学へ興味が出てきて、フロイトをちまちまと読んでいる。心理学に限らず、ある学問上の概念が社会に浸透していく過程において本来の定義や意味が極端に単純化・一般化され誤解されたまま理解されていることは多い。心理学とは、見えない心の領…